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レポート

国際舞台創造支援事業「Asian Parallax」

2016.03.31 

『福岡からアジアへ』
福岡の地理的特性や歴史的背景を活かし、福岡からアジアを捉えた取り組みは、これまでにも少しずつ行われてきていました。
ここ1~2年は、特に福岡・釜山間での舞台芸術交流が盛んとなり、福岡を拠点とする複数の劇団等が活動を展開してきています。
そこでは、演劇がもつ「言語の壁」を超えて作品を共有するべく、独自の創作手法が模索されています。

今回は、ここまでの成果の検証と更なる展開を図ることを目的に、福岡アジア文化賞を行う福岡市国際部や日韓交流事業を行うHANARO projectとも連携し、福岡を拠点とする3つの団体の作品上演とそれに対する国内外からのゲストとの意見交換、ネットワークづくりのための場をつくりました。


今回開催した『Asian Parallax』では、アジア文化賞とのつながりから、過去受賞者であるシンガポールのオン・ケンセン氏、香港のダニー・ユン氏にご紹介いただき、ゲストを招聘しました。また、韓国・日本からは、これまでの福岡のネットワークの中からゲストをお招きしました。

タイトルの『Parallax』とは日本語で「視差」の意味。右目と左目の視差があることで、距離や姿を正確に捉えるように、アジア各国からの複数の目線で、今の福岡の演劇作品の姿と可能性を捉えたいという思いを込めて、『Asian Parallax』というタイトルにしました。




当日は、たくさんの方にご来場いただき、3作品上演とアフタートーク、そして2日目のゲストによるパネルディスカッションをご覧いただきました。客席には、今回の企画趣旨にあわせてご案内を行った外国人のお客様の姿も。。。

27日には、3作品の手法を並べてご覧いただくために、3作品を連続上演!(もちろん休憩をとりつつ…)お客様のアンケートでは、
・三者三様で、各々興味深かったです。改めて、“言葉”とは伝えるツールとして、どのような役割なのだろうと考えました。
・3作品とも、それぞれの視点で世界を見てるんだなと思って面白かった。途中やっぱり「私」の視点に戻りそうになって戻ったが、それでも相手の視点で観る喜びを少し知った。
・福岡からの発信、素晴らしいと思いました。3作品、各々独自のスタイルで国際舞台をつくられていて、とても魅了されました。身体表現の美しさや、言語の違いをユーモラスに表現されている面白さ、独特なイメージとセリフで伝えていく新鮮さを存分に味あわせていただきました。国の違いと共に、共通したものも伝わってきて、すべてはつながっていけるという可能性も感じました。役者さんたちも本当に素晴らしかったです。

などの感想をいただきました。
また、各ゲストからは、”言語と表現方法の関係やその比重”について率直なご意見をいただいたり、”作品を通して、この場所・この時代にどのような文脈を持って作品づくりをするか”、”国際的な舞台には、テーマの普遍性と表現の革新性が必要”など、各ゲストが作品を評価していく上でどういった視点を持ってみているか、ということが分かるキーワードが数多く出てきました。

 


翌日に行われたパネルディスカッションでは、各ゲストが自国で関わっている国際舞台芸術フェスティバルについてご紹介いただき、普段なかなか触れることのないそれらの具体的な内容と、そのフェスティバルがどのような意味と目的で社会の中で役割を果たそうとしているか、が見えてきました。

今回の『Asian Parallax」は、初めての試みとなる事業だったのですが、これまでに行われてきた事業の積み重ねがなければ、実現することのできない内容でした。
このように福岡で官民含めて実に様々行われているアジアとの取り組みは、まさに福岡独自の強み。地域の舞台芸術シーンでも、韓国だけでなく、より広い視野で自分たちの表現を高めていくことができれば、他の地域にはない福岡ならではの発展が期待できるのではないかと思います。

<日時>
2016年2月27日(土)・28日(日)
     27日(土)13:00~17:30 3作品上演とアフタートーク
     28日(日)13:00~17:00 パネルディスカッション「国際舞台フェスティバルの現在」
<会場>スカラエスパシオ(福岡市中央区渡辺通4-8-28 F.TビルB2)
<上演団体と上演作品(それぞれ30分~1時間上演)>
●M.M.S.T 『カンディード』
原作/ヴォルテール 
構成・演出/百瀬 友秀
出演/Han Lee、上野 敦子、豊田 可奈子、鷲野 美佳
●グレコローマンスタイル 『SOME GAP SOUL』
脚本・演出/山下晶とグレコローマンスタイル
出演/カン・ミンジ、ヤン・ヒョユン、柳鶴 誠、山本 由貴、中山 大介、山下 晶
●14+ 『三人姉妹』
脚本/A・チェーホフ  (訳:神西清)
演出/中嶋さと
振付/百田 彩乃(だーのだんす)
出演/吉田 忠司、池田 岳人(以上14+)、Kate Moser、宮地 悦子、別所 淳子、宮木 秀明(Act.base)
<ゲスト>
韓国/キム・ドンソク(釜山国際演劇祭(BIPAF)実行委員長)
シンガポール/ヌーリーナ・モハマド(シンガポール国際芸術祭 (SIFA) O.P.E.N.ディレクター、マーケティング・コミュニケーション・参画部門ディレクター)
香港/ウォン・ユエワイ(進念・二十面體(ズニ・アイコサヘドロン)プロデューサー)
日本/橋本裕介(KYOTO EXPERIMENT/ロームシアター京都 プログラムディレクター)

主催:(公財)福岡市文化芸術振興財団/福岡市
協力:福岡アジア文化賞委員会/HANARO project
後援:一般社団法人 日本演出者協会

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