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レポート

博多旧市街プロジェクト・インバウンド事業

2020.04.20 
博多旧市街のまちの魅力向上と特にインバウンドを意識した観光振興を図る「博多旧市街プロジェクト」の一環として、だれもが気軽に楽しんでもらえる文化芸術の催しをお届けすべく、2019年度より始まった取り組みの第一弾として、博多旧市街を舞台に開催された3つのイベントに様々なジャンルのアーティストをお招きして、華やかなパフォーマンスで彩りを添えてもらいました。

1.「和の博多」オープニングイベント(9月14日)

博多区役所と博多まちづくり推進協議会が中心となって実施している、「和」をキーワードに博多の魅力を体験できるイベント。約1か月半のイベント期間の初日は博多旧市街エリアにある寺院を舞台に盛大なオープニングが行われます。4年目となる2019年度は、五重塔と大きな大仏でおなじみの東長寺を会場に、境内には博多区から集まった新旧人気のお店が1日限りで出店し、財団では本堂を特設ステージにしつらえて、「和」にちなんだステージパフォーマンスを3つお届けしました。 

 ①DENKO-SEKKA 花いけパフォーマンス

 「福岡でもっとお花の需要を増やしたい」という信念のもと、福岡市内で花屋を営むフローリストばかりで結成された「花いけ」パフォーマンス集団DENKO-SEKKAのパフォーマンスの特徴はライブ感にあります。伝統的な「生け花」が花器に活けられた花々の美しさを伝える「静」であるとすれば、DENKO-SEKKAの「花いけ」は、黒子になったフローリストが花木をノンストップで活けていく、そのスピード感を楽しむ「動」が魅力といえます。普段あまり目にしない大きな枝ものや植物を使って、数分間で1つの作品を作っていきます。和太鼓や三味線が加わったテンポのよいオリジナル楽曲に合わせた現代の「花いけ」と歴史ある東長寺の本堂との組み合わせはまさに新旧の「和」の融合でした。


 ②日本の「話芸」:ダンス(Satoko×Hinako)と落語(内浜落語会:粗忽家勘朝)

 「話芸」といえば、落語、漫才、講談などがすぐに思い浮かぶほど、古くから根付いてきた人気の伝統文化ですが、言わずと知れた歌舞伎の中にも話術が際立つ演目があります。その一つに歌舞伎十八番の演目「外郎売」に登場する薬売りの長ぜりふがあります。この外郎売の有名な長ぜりふをコンテンポラリーダンスで表現した若いダンスユニットに登場いただきました。ダンスには音楽がつきものですが、今回の「ういらうり」では、ダンサー自らが長ぜりふを言いながら、それにパフォーマンスを合わせるという画期的なものでした。その奇抜な話芸の「進化系」をご覧いただいた後は、江戸の時代から人々に愛され続けている「落語」の高座をお届けしました。枕に「外郎売」の一節を入れていただき、本編は、落語の中でもリズムとテンポが要の演目「時そば」をご覧いただきました。

  

 ③「BIWA」~空海に捧ぐ~ ギター(KAWAKAMI)×ダンス(松井英理)スペシャルコラボレーション

 2019年度の「和の博多」のオープニングの舞台となった東長寺は、弘法大師空海が建立したとされ、その歴史は1200年にも遡ります。空海は遣唐使として中国に渡ったことで知られ、唐より持ち帰ったものの一つに枇杷があるとも伝えられています。そのエピソードをもとに、今回のオープニングステージのためにオリジナル楽曲「BIWA」をギタリストのKAWAKAMIさんが創作、その曲に松井英理さんが振付しダンス作品に仕上げました。当日は、お二人の生演奏と生パフォーマンスを披露いただき、今回の「和の博多」オープニングステージでしか観られない、貴重なコラボレーションが実現しました。


2.んまつーポス スペシャルパフォーマンス in 「まるごとミュージアム」(10月11日)

福岡アジア美術館監修のもと、アジアで活躍する注目のアーティストのアート作品を美術館を飛び出し、博多旧市街の神社仏閣に展示して、エリア全体を美術館に見立てて鑑賞できる「まるごとミュージアム」。2019年は、同じく旧市街の名所をイルミネーションで装飾し、普段は夜間は立ち入ることができない場所を開放して散策できる人気のイベント「千年煌夜~ライトアップウォーク」と開催期間を合わせて昼夜で違った趣を味わえる形になりました。この二つのイベントの初日にイルミネーションが一斉に点灯される午後6時から、今回の「まるごとミュージアム」のメイン作品が飾られた東長寺の本堂前で大きなバナーアートを背景に、「体育」と「ダンス」を融合させた独自のパフォーマンスで注目を集めているダンスグループ んまつーポスが広い東長寺の石段を縦横無尽に駆け巡り躍動感あふれる作品を披露してくれました。 

 


3.ラグビーワールドカップ(RWC)2019 福岡ファンゾーン ステージパフォーマンス

大会初となる日本での開催で、国を挙げての一大イベントとなったラグビーワールドカップ。主要な試合のいくつかが福岡で行われ、国内外から多くのラグビーファンが福岡を訪れました。大会期間中に博多駅前に設けられたファンゾーンでは、福岡での試合を盛り上げ、また多くの観客やラグビーサポーターへのもてなしを兼ねた様々なイベントが特設ステージで催されました。財団からは2つの演目をお届けしました。

 ①DENKO-SEKKA 花いけパフォーマンス(9月27日)

 「和の博多」オープニングステージにつづき、RWCファンゾーンのステージにも登場いただきました。こちらのステージでは、生の三味線演奏をパフォーマンスに加え、和太鼓など和楽器が入った音楽に合わせた迫力のあるライブ生け花で、来場していた多くの国外からのお客さまにも大変喜んでいただきました。当日はお天気が崩れる予報で実施が心配されましたが、空が味方してくれたのか、DENKO-SEKKAのパフォーマンスの終了を待っていたかのように、終わったとたんに雨が・・・

 

 ②んまつーポス RWC2019スペシャルパフォーマンス(10月12日)

 スポーツマンを逆さに読んだダンスカンパニー。名前の通り、スポーツマンでありダンサーである彼らならではのラグビー世界大会にちなんで新たに創作したオリジナル作品を披露いただきました。台風19号の影響で福岡以外の都市で行われる2試合が中止となるハプニングがあり、ファンゾーンも一時閑散としていましたが、んまつーポスのパフォーマンスの時間になると、再び多くの来場者で客席も賑わいを取り戻していました。ステージ上にはトランポリン。ダンサーの手にはラグビーボール。そこから会場のお客様も巻き込んでの楽しく躍動感あふれるパフォーマンスが繰り広げられ、日本代表の勝ち残りの前祝になったようです。 

開催日時 1.「和の博多」オープニングイベント
2019年9月14日(土)11:00~16:00
2.んまつーポス スペシャルパフォーマンス in 「まるごとミュージアム」
2019年10月11日(金)18:15~18:45
3.ラグビーワールドカップ2019 福岡ファンゾーン ステージパフォーマンス
①DENKO-SEKKA 2019年9月27日(金)18:00~18:30
②んまつーポス 2019年10月12日(土)12:15~12:45
会場 1.「和の博多」オープニングイベント:東長寺本堂
2.んまつーポス スペシャルパフォーマンス in 「まるごとミュージアム」: 東長寺境内
3.ラグビーワールドカップ2019 福岡ファンゾーン ステージパフォーマンス:博多駅前特設ステージ
主催等 1.「和の博多」オープニングイベント
主催:博多区、博多まちづくり協議会 共催:(公財)福岡市文化芸術振興財団
2.んまつーポス スペシャルパフォーマンス in 「まるごとミュージアム」
主催:福岡市、(公財)福岡市文化芸術振興財団
3.ラグビーワールドカップ2019 福岡ファンゾーン ステージパフォーマンス
主催・提携先:RWC2019福岡開催推進委員会事務局
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